電子棚札メーカーG社製品開発部

工場・倉庫向けピッキング用電子棚札の電源問題を解決物流の現場に欠かせない、LED点滅型の電子棚札システム。そこには新たな課題が…

解決

室内環境でも太陽光発電と組み合わせてメンテナンスフリーを実現!現場に強い電源システム構築に向けた取り組み

解決のポイント

  • EnerCeraなら電源電圧が2.3Vのラインアップがあり、太陽電池の電圧に近いためシンプルな回路設計が可能で、充放電の繰り返しに強い

  • 厚さ0.45mmのEnerCera Pouchなら、フレキシブルな太陽電池との組み合わせで、薄いカードサイズ型や曲げることが可能なラベル型棚札を実現

  • 色素増感型太陽電池の組み合わせによるメンテナンスフリー電源システムが可能に

  • 複数の色素増感型太陽電池メーカー・電源ICメーカーと協業している日本ガイシは、電源回路のリファレンスデザインを豊富に持っている

※EnerCera Coin、EnerCera PouchのET271704P-H

超小型リチウムイオン二次電池の「EnerCera」は太陽電池との相性もバッチリ!

諦めきれずに情報収集を進めていた製品開発部は、日本ガイシの「EnerCera」という超小型リチウムイオン二次電池の活用事例のページにたどりつきます。電池のスペックなどを確認し、課題解決に使えるかもしれないと判断。すぐに問い合わせて、提案とともにサンプルを提供してもらうことにしました。日本ガイシの担当者によると、EnerCera Coin・EnerCera Pouch ET271704P-Hなら電源電圧が2.3Vと太陽電池の電圧に近いので充電回路がシンプルにでき、繰り返しの充放電に強いので長期間の使用に適しています。
さらに定電圧(CV)充電に対応しているため、充電ICは不要。電源回路自体を簡素にできるため、棚札本体もコンパクト化できます。また、厚さ0.45mmのEnerCera Pouchなら、フレキシブルな太陽電池との組み合わせにより、薄いカードサイズ型や曲げることも可能なラベル型棚札が実現できます。

メンテナンスフリーの電源システムが現実的に!

また日本ガイシから、EnerCeraと色素増感型太陽電池の組み合わせによるメンテナンスフリー電源システムの提案も受けました。色素増感型太陽電池であれば、室内光でも高い発電性能があるため、EnerCeraと組み合わせることで屋内の工場や倉庫向けの電子棚札・電子ラベルを電池交換なしで長期間使い続けることも期待できます。さらに日本ガイシは複数の色素増感型太陽電池メーカーや電源ICメーカーと協業しており、これらを使用した電源回路のリファレンスデザインを豊富に持っていました。
製品企画の自由度を高くするため、今回の案件に最適な色素増感型太陽電池メーカーを紹介してもらい、その結果、日本ガイシ・色素増感型太陽電池メーカー・G社の3社で共同開発を実施することになりました。現在はG社の顧客先で実証試験を行うまでに進行しています。

そのほかにも、日本ガイシがパートナー企業と実証を進めている、EnerCeraと空間伝送型ワイヤレス電力伝送(WPT)による給電を組み合わせた電源ソリューションについて、次世代製品への採用を検討することが決まりました。

EnerCeraとは

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